2008.11.19 Wednesday
スポンサードリンク
歌舞伎座 10年4月公演を最後に建て替えへ
10月20日19時45分配信 毎日新聞
歌舞伎の殿堂として知られる東京・銀座の歌舞伎座が、2010年4月公演を最後に建て替えに入ることが20日、松竹から発表された。現在の建物は築50年以上が経過し、老朽化が激しいため、数年前から建て替えが取りざたされていた。工期は約3年を予定。新劇場はビル内に入る予定だ。【昭和毎日】東京大空襲直後の歌舞伎座の写真
松竹によると、来年の正月から16カ月間は「歌舞伎座さよなら公演」を実施。正月は松竹系全劇場の公演を3日初日とし、2日に歌舞伎座の舞台に全幹部俳優を集めて記念式典を行う。建て替え中の歌舞伎公演は新橋演舞場を中心に行われる。
歌舞伎座は1889年創建。1924年に奈良様式と桃山様式を合わせた現スタイルの原形が建てられたが、45年5月に東京大空襲で焼失。51年に新築し、翌年に再開場した。2002年に国の登録有形文化財に登録された。
(後略)
毎日新聞ニュースより
ようやく発表になりましたね、
来年度のラインナップが色々と気になるところでもあります。
蜷川幸雄氏演出で尾上菊五郎・菊之助ら歌舞伎役者が出演した「NINAGAWA十二夜」が来年3月に英ロンドンのバービカンシアターで上演されることが9日、分かった。シェークスピアのロマンチックコメディーの代表作「十二夜」を基に、菊之助の熱望を受けた蜷川氏が初めて歌舞伎演出に挑戦したもので、05年に歌舞伎座で初演された。
鏡を駆使した舞台装置、歌舞伎音楽とチェンバロの競演、床一面を彩る花々など、蜷川氏演出ならではの美の世界と歌舞伎の様式美とが融合した舞台は数々の演劇賞に輝き、07年にも再演された。今回はシェークスピアの本場に歌舞伎版で乗り込むとあって話題を呼びそうだ。
「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の政岡、「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」の花子などを得意とする現代歌舞伎屈指の立女形。中村雀右衛門前会長の後を受け、1日付で歌舞伎俳優と新派、商業演劇の俳優で組織する協会の長となった。芸の向上から福利厚生まで、扱う幅は広い。
(略)
「同じ出し物ばかり上演していては飽きられる。例えば月にひとつはどこかの劇場で新作を上演するとか。落ち着いたら会社(松竹)ともいろいろ相談をしたいと思います」
(略)
最後にあいさつに立った藤十郎さんは手や足を動かしながら、「体が完全に治ったらぜひ、歌舞伎座に出たいと思います」と復帰への意欲を示し、ファンから声援と大きな拍手が送られていました。公演のあと、藤十郎さんは「久しぶりの舞台で反応が心配でしたが、お客さんは温かく迎えてくれてやりがいがありました。よく帰ってきた、しっかりやれというエールを感じました」と話していました。
(略)
勘三郎が舟木一夫が藤山直美が毎日サプライズ出演…6月新派120周年公演
今年120年を迎えた新派の「6月新派公演」(東京・新橋演舞場、6月6〜29日)の夜の部「鹿鳴館」(作・三島由紀夫、演出・戌井市郎)に、各界から毎日日替わりでゲストが登場することになった。ゲストは劇中外での出演で、歌舞伎界からは中村勘三郎(52)、歌手の舟木一夫(63)、女優の藤山直美(49)ら座長クラスが次々に駆けつけ、節目の舞台に花を添える。
(中略)
そんな中、120年をお祝いしようと「鹿鳴館」に日替わりゲストが参加する。新派にゆかりの深い顔ぶれを中心に、毎日サプライズ的に舞台に登場。公演を盛り上げる。現在、27人が決定しており登場のタイミングなどは検討中。今後さらに参加者が増える可能性もあるという。
久里子の弟・勘三郎は先代の父・17代目から新派になじみ深く、最近では01年「人情馬鹿者語」に出演。現在、ベルリンでの歌舞伎公演の最中で、6月は東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで凱旋公演中だが、合間をぬって駆けつける。
歌舞伎界からはほかにも中村雀右衛門(87)、中村富十郎(78)、坂田藤十郎(76)の人間国宝も参加。歌謡界代表の舟木、久里子とは公私に親しい直美など大物座長クラスがステージに上がる。芝居だけでなく、日替わりの豪華ゲストのやりとりも観客を大いに沸かせてくれそうだ。
吉右衛門 福助 初役で魅せる四谷怪談
(略)
「歌右衛門のおじさんにも直助役者(別のタイプの役者)だといわれていたので、まさか伊右衛門をやるとは思わなかった。伊右衛門はお岩への心が揺れ動いた弱い人間で、だんだんと悪が膨らんでいったのかもしれない。歌舞伎味をなくさないよう、ぼくなりの伊右衛門を演じたい」と初役の吉右衛門。
念願のお岩役に張り切る福助は「裏切られた女性の哀れさが裏返って怖さになる。その悔しさが表れれば、お客さまが怖さを十分感じてくださると思う」。抜けた歯、はれる顔の表現など、演出にも工夫を凝らしているという。福助は、小仏小平、女房お花の三役を演じる。
(略)
菊五郎“お家芸”弁天小僧菊之助に意欲
(略)
「若いころには、紀尾井町のおじ(尾上松緑)や父(尾上梅幸)らがいて、(遠慮して)小さな鏡でちまちまと顔(化粧)を直していた」と菊五郎。「最近はせがれ(尾上菊之助)に取られていたが、舞台裏に(菊之助の)弁天の声が聞こえてくると『おれはここにいていいのか?』と…。サラリとした青年の悪が出せたらいい」
(略)
「70歳で浜松屋と稲瀬川をやれたらうれしい。そしたら菊五郎の名前をせがれに譲り、菊之助に戻るのもいいかも」と思いをはせた。
下北沢の短編映画館で「超長編」を上映−「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」
下北沢南口の短編映画館「トリウッド」(世田谷区代沢5、TEL 03-3414-0433)は3月8日より、上方歌舞伎の継承者として名高い十三代目片岡仁左衛門さんの姿を記録した映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」を上映する。
(中略)
若手の短編映画を専門に上映している同館が今回、同長編作品を上映するに至った経緯について、代表の大槻さんは「この映画館を開いた当時、短編映画が面白くても『短いから』という理由で普通の映画館で上映されにくいという現実があった。小説や音楽CDに短編・長編、シングル・アルバムがあるように、短編映画を短編映画として楽しめるようになればと場を提供した。この作品もとても面白いのに『長い』という理由で上映される機会が少なくもったいないと思った」と話している。
上映作品は、若鮎の巻、人と芸の巻(上・中・下)、孫右衛門の巻、登仙の巻の全6巻。上映時間は12時30分、14時30分、16時30分、20時。6巻を日替わりで上映する(火曜定休)。日曜・月曜・水曜の14時30分の回は14時25分に、16時30分の回は16時に変更上映。料金は1作品=1,300円、3作品=3,000円。3月28日まで。
<歌舞伎>『語り』で10年ぶり表舞台 澤村 藤十郎 女形復帰への力強い第一歩
2008年2月23日
一九九八年に脳こうそくで倒れ、以来リハビリを続けてきた歌舞伎女形の澤村藤十郎が、十年ぶりに“表舞台”に復帰する。五月二十九日、東京・紀尾井小ホールで開かれる「平家物語の夕べ」公演で、「俊寛」の「赦文(ゆるしぶみ)」の章を原典のまま語る。唄や三味線、囃子方(はやしかた)とのコラボレーションも交えた演劇色の強い舞台。ここへ向けて足掛け三年、厳しいけいこを重ねてきた藤十郎は「歌舞伎復帰はまだ無理だが、この舞台を第一歩とし、今後は少しずつやれることをやりたい」と、強い意欲を語った。
(中略)
また、知り合いからもらった歌舞伎のビデオ三千本を見て新しい芝居の構想を練る日々。「『蘭蝶』『明烏(あけがらす)』や江戸時代の頽廃美(たいはいび)の芝居など、うちにしかできない家の芸がある。それらを現代人にも合うように料理し直したい。能や狂言、落語も好きで、実は芝居に作り替えたものも百本以上あるんです」
今回の「平家〜」は、百人以上の芸能の実力者たちが“現代の語り部”となって各章を語り継いできた舞台。DVD化も進み、藤十郎も昨年末、この「赦文」の収録を終えている。
「清盛、重盛、宰相と三人かえてやるが、分かりやすくするために、公演ではつなぎを軟らかくするなど工夫をしようかと。けいこがリハビリ効果となり、心と体を急速に回復させてくれています。完全復帰まではプロデュースや演出、指導などをやっていきたい」
「平家〜」公演の開演時間、料金は未定。(電)03・6672・5629(ハゴロモ)。
<京劇>義務教育で授業始まる、若者の「伝統文化」離れ進み「保存」必要に―北京市
20日、義務教育で京劇を教えることを中国教育部が決定。北京市の小学校20校で新学期から試験的に導入される。若者の伝統文化離れと人材不足が原因。写真は瀋陽市の小学校。
2008年2月20日、北京晩報によれば、新学期から、北京市の小中学校20校で京劇の授業が試験的に行われることになった。15作の代表的な京劇を授業で教えるという。CCTV.com(中央電視台ニュースサイト)が伝えた。
中国の伝統文化を後世に残すことを目的として、国家教育部は小学校〜中学校の義務教育期間(9年間)における音楽の授業に京劇を組み込むことを決定した。改訂された『義務教育音楽課程基準』にはすでに京劇に関する事項が加えられており、合計15作の代表的な京劇を教えることになっている。【 その他の写真 】
義務教育の課程に京劇が組み込まれた背景には、若者の伝統文化離れと、京劇を受け継ぐ人材の不足があるという。(翻訳・編集/岡田)