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「新薄雪物語」「俄獅子」@2008.06歌舞伎座・昼の部
「新薄雪物語」

大顔合わせですね・・・歌舞伎座の豪華な芝居、という感じがしました。
なんといっても傑作だったのが吉右衛門の伊賀守!
この素晴らしさを上手く言葉で表現できないのがもどかしいぐらいです。
‘肚’のあるお芝居というのは、こういうもののことだろう、というお手本のように感じました。
詮議の場での出てきたときの格とか、じっと黙ったまま冷静に状況判断をしている様子、立派だなぁと思っていたのですが、本当に素晴らしかったのは合腹の場でした。
花道から出てきたときの様子は、何か通常とは違う、しかし具合が悪いというのだけを見せようとしているわざとらしさが一切なく、うわべだけでないのです。ここがその肚がある、という部分なのだろうと思いました。
続いて、梅の方へ状況を尋ねるところも、悲痛なでありながら何気ない様子でもあり、筋がわからなくてもなにか複雑な胸中であるというのが見て取れるように感じました。
そして左衛門が出てきてからの怒りが爆発するところは、左衛門と伊賀守の間でどういうやり取りがなされたのか、それをきちんと左衛門が守らなかったことへの怒りももちろんありますが、自分の命を捨ててまで守った若者に裏切られたことへの絶望感と悲哀のほうを強く感じました。
兵衛が出てきて自分の計略をきちんと飲み込んでくれたことがわかった時の満足げな表情、三人笑いの時に、悲しみよりもどちらかというと喜びの表情に感じました。計画がうまく行ったというというより、様々な荷物をようやく降ろせた安堵感のほうが強いような笑いだったように感じました。

あととても素敵だと思ったのは芝翫の梅の方と芝雀の薄雪姫、錦之助の左衛門。
梅の方は伊賀守vs梅の方のところの、~\木造の〜ようであり、でもただ無視をしているわけではなくしっかりと伊賀守と対峙しているところが、この二人の緊迫感があってよかったです。その後、全てがわかってからもあまりドタバタせず全体に格を感じたのと、三人笑いの先頭をきるのですが、愛息が生きていてくれたことの喜びと、夫が切腹した悲しみが混在した、なんとも複雑な残される者の切なさを感じました。

今回、吉右衛門や芝翫のお芝居を観ていて、よくインタビューなどで「役の性根が大切」といいますけれど、つまりはその役としてどれだけしっかりとした、太い軸を持っているかがポイントになってくる、という意味なのかなぁと漠然と思いました。

でも、芝居というのは一人だけがよければ成立するものではないので・・・とても気になったのが、合腹の場での最後の場面で、「目と目を合わせ」というところで、兵衛が全く伊賀守をみていなかったことがとても気になりました・・・一緒に行った人も同じことを言っていたので、せっかくのここまでの良さ、盛り上がりをそんな細かいところで帳消しにされたくないなぁ、と。

それにしても、今回はじめてこのお芝居を面白いと感じました。本来はどういう話だったのかというのが、吉右衛門の伊賀守によって明確に示してもらえたからでしょうか。
でもちょっと、長いのですけど、ね・・・。


「俄獅子」
つい最近観たような気がしたのは京都南座でしたね。
あのときは、狭い舞台で大勢のカラミがいたので、なんだかアクロバティックな印象しか残っていないのですが・・・
前の幕が重いので、打ち出しがこのぐらい華やかで楽しめました。


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Comment
舞子 :
2008/06/15 11:09 AM
14日に「新薄雪物語」を観てきましたた。合腹で目を合わせてないとここで読んだので注目したんですが、しっかりと目を見合わせていましたよ〜。「お互い、やりましたなあ」という雰囲気で見詰め合っていました。幸四郎丈と吉右衛門丈、ここの場以外でもよく目を合わせてるというかタイングよく目を合わせながら台詞を語るのでさすがは兄弟、息がピッタリだなと。6日の日、ほんとに目を合わさずに芝居してたんですか?というくらい息があってて、色んな場で拍手が沸いていました。この兄弟が揃うと場が締まるというか大きくなりますね。三人笑い、それぞれが切ない万感こめた笑いで胸に迫ってきました。男二人は辛いながらも子供のためにやりとげたという達成感があるんですよね。梅の方が一番辛い立場ですよね。の芝翫丈、難しいでしょうに見事でした。吉右衛門丈の大きさ、幸四郎丈の細かな情感、芝翫丈の母としての存在感がマッチした大きな舞台でした。それにしても私も今回、初めて「新薄雪物語」が全編すべて面白いと思いました。今、乗ってる役者が揃ったせいでしょう。これを観ることができてよかったです。長々と失礼いたしました。

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NAO :
2008/06/17 11:14 AM
◇舞子さま

感想ありがとうございます。
お芝居は日々変わりますから…さらに大きなものになっていたようで、拝読していてやはりもう一度観たいと改めて思いました。
おっしゃるように、役者が揃うと同じ芝居でもこうも違って感じるものなのかしら、と思うほど面白いと思えましたね。
反対に、三大義太夫のような華やかさがない分、難しいお芝居といえるかもしれません。
それにしても、いついけるかしら…

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蘭鋳郎 :
2008/06/24 5:23 PM
NAOさま


22日に昼夜通しで観て参りました。
昼の「新薄雪物語」、仰言る通り、時代物の醍醐味を満喫しました。
「花見」は芝雀の薄雪姫が歌舞伎の赤姫らしさがすっかり身に付いて誠に結構。
福助のまがきは世話味が相応しく感じました。
染五郎の妻平と錦之助の左衛門。見る前は配役が逆ではと思いましたが、正解だったと思います。ただ、ニンで言えば、染五郎も左衛門ではないかと思うのですが…。
富十郎の大膳が大きさといい、セリフといい、実に素晴らしい出来。以前は陽性で健康優良児の大膳でしたが、今回は凄みも充分で、さすがに年功ですね。これで妖しさがあれば鬼に金棒なのですが…それはないものねだりかもしれませんね。
段四郎の団九郎は錦絵風の容貌が貴重。
「詮議」は4人が花道から出てきたところが、まず見もの。時代物らしい重厚感と華やかさが出ました。
吉右衛門の伊賀、幸四郎の兵衛の2人が花道に行って相談するところ、見惚れました。お2人とも若い頃は腰高で動きにいま一つだの、神経質でハラが薄いだの色々言われましたが、とにかくこういう何氣ない箇所で立派に見えるということは、それだけでも大したものです。
とりわけ吉右衛門のセリフが素晴らしい。この人は絶叫よりも中音のやや抑え目のセリフが本当に巧いですね。技巧を尽くした華やかさと違って、渋く押さえたセリフまわしですが、言うに言われぬコクと巧さがあって、聞くものを唸らせます。今回は殊更技巧を排しているように感じましたが、それでいて素晴らしい。ハラで話しているという印象を受けました。
富十郎2役の葛城民部は爽やかさよりもハラの強さが印象的。彦三郎の大学も立派。
「園部邸」。幸四郎の兵衛は刀を見入るところが非常に丁寧ですが、やや表情過多と感じました。しかし立派です。
芝翫の梅の方は今回3度目で、すっかり手に入っていますね。やはり風格が大きく、古風な容姿が利いています。芝居は表情を細かくリアルに見せる部分と、相手に対してあまりリアクションをしない部分があって、そういうメリハリもこの人らしいと思いました。たとえば「奥書院」で伊賀の対応をする時なども、歌右衛門は身を捩るように顔を背けていて、女性が嫌な相手に対して取るリアクションをリアルに写していましたが、芝翫はそういう事はしないで、背筋を伸ばし毅然としています。僕などは芝翫の方が古風で歌舞伎らしい演じ方だと思いましたが、これはそれぞれの感じ方かもしれませんね。
「奥書院」は吉右衛門の伊賀が余計な技巧を排し、ハラで芝居を運んでいるのが見事でしたね。梅の方と無言で2人が並んだところ(チョボの「木像のごとくなりけり」とかいうところ)が実に立派。左衛門を追い返すセリフも、腹を切ってからの告白も素晴らしい。
最後の三人笑いも場内静まり返って見入っていました。幸四郎は少し技巧が浮いていたようにも感じましたが、腹を切った苦しさが充分に感じられました。この三人笑いの場では、込み入った趣向に違和感を抱かせず、最後まで観客を引っ張っていったところに、この3人の実力を感じました。
長々と失礼しました。

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NAO :
2008/07/07 6:33 AM
◇蘭鋳郎さま

いつも感想をありがとうございます。
もう先月になってしまいましたね・・・すみません。
今回のは本当によかったので、後半にもう一度観たいと思いながら、かなわずに終わってしまいました。

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