初日と千穐楽、というなんともイベント好きの人みたいな(否定はしないけど、たまたま初日しか行けなかっただけだったり・・・)日程でしたが、納涼歌舞伎・第三部の二度目の観劇。
「紅葉狩」
前回観たときよりは余裕が生まれたかな・・・と。勘太郎というだけで観る側のハードルが上がってしまうのは毎回のことなのですが、きっちりと踊っているという印象です。
余裕がないとまでは言わないけれど、姫の風情とかは少し薄く感じました。
おそらく、回を重ねるごとに素敵な更科姫になっていくかと思いますが。
どうやら「紅葉狩」に関しては、女形がやるほうが好きみたいです、個人的には。
橋之助の維茂がとても素敵でした。雰囲気って、一朝一夕には出るものではないのですね・・・
「愛陀姫」
前回の感想で言いたかったことは言ってしまった気がしています。
二度目にして気付いたことを、またまたメモ書き程度に。
今回、自分の中で大きく違ったのは、台詞の奥深さが二度目にしてようやく少しわかってきましたよ、というカンジでしょうか。
とにかく台詞劇ですから、各人物の心理も(「傍白」というらしい)、会話も、全てが言葉として発せられます。
最初に観た時は、あまりの台詞量に、物語の展開についていくのに必死で、一つ一つの言葉の持つ力とか意味を考えている余裕がなかったかな・・・と。
そのあたりの上滑り感を少しだけ解消できた気がしました。
あと、ツケの間が難しい・・・というのも感じました。
感情面でのインパクトを与える効果ですが、全体的に鋭角的で同じような音・音量だったので、もう少し緩急がついても面白いかもしれません。
(友人は「音色があれば」と言っていましたが、なるほどと納得する一言でした)
七之助の愛陀姫は、さらに愛くるしく、純粋さが増していたように思います。橋之助の駄目助左衛門も同様。
愛陀と駄目助左衛門が純であればあるほど、濃姫の嫉妬心と葛藤が浮き彫りになっていくという構図だったと思います。
そういう意味では、愛陀の純粋さが増したことにより、愛陀も濃姫もそれぞれのポジショニングがかなり明確になっていたのが面白さを膨らませた要因かもしれません。
そしてまた、勘三郎の濃姫は恐ろしいまでの嫉妬心と葛藤はさらに深くなり、人としての弱さ、悲しさと、その裏に同居している強さが幕切れの台詞とともに強く印象に残りました。
おそらく、愛陀の気持ちも、濃姫の思いも、また駄目助左衛門の考え方も、そして祈祷師たちの考えも、誰もが持つことが出来、共有でき、あるいは共感できる感情であると思います。表への露出は人それぞれでしょうが。
人の感情の本質やうつろいをそれぞれの登場人物にうまく配置させ、立体パズルを組み立てていったような一幕だったように感じました。
2008/09/07 8:36 PM
ちょっと日常に忙殺されていて、お返事おそくなりました。ごめんなさい。
コメントはすぐに拝読していたのですが・・・
楽しまれたようで何よりでした。
お席は好みもありますから…意外と斜めから見たほうがよく見えたり(笑)
結果的によかったようで、安心しました。
また観にいかれたら感想きかせてくださいね。
こちらこそ御礼が大変遅くなりまして
申し訳ありません。
チケットを取ってから家でゴタゴタとあり、その後もいろいろあり
今日になってしまいました。
すいません。
NAO様も楽日に観に行かれたのですね。
私も楽日に歌舞伎座にいたんです!
チケットはどうしても3階席が取りたく、
NAO様の【歌舞伎】CHANNELを参考に19日取ってしまっていました。
webで1人分の席を確認した時は3階5列2が出てくるばかりで。5枚とかで確認すると7列の上手も出てくる。
ので電話で確認したら6列が空いてるとのことで6列33で観てきました。
私は三部の中では、どれかを選ぶなら、
七之助さんをたくさん観られる二部にしようと思っていたのですが・・・見込み違いだったんでしょうか・・・
二部は結局前日まで3階席に空席もあり、
当日も3階にも、3階から見える2階席にも空きがあったようで。
先日の花道会のお話を聞いて、
愛陀姫を観なくては!と思ったのと、
紅葉狩りもまだ観たことがなかったので
自分的には予算オーバーだったのですが
2階の当日の補助席を狙っていたんですが、5分程前に売り切れたと・・・
なので竹席4で観てきました。
二部を観てる途中で両方とも上手だぁ・・・と思ったんですが、休憩中に5列2に行って確認したら、自分の取った席で正解だったかなぁと。
えーっと、
三部の様子は御覧になったのなら、私がどうだったかを言うまでもないですね。
期待通りスタンディングで♪
とっても興奮でした!
内容については・・・
私にとっては愛陀姫はなんか歌舞伎の世界とは違って、象が出てきた時はディズニーランドか?!と思ってしまいました。
初めの方の濃姫の勘三郎丈が愛陀姫に物を言う時に少し笑ってる様な感じがしたのは私だけですかね?
紅葉狩りは
勘太郎さんの声が勘三郎丈に似ていて、何度も確認してしまいました。
浅草での身代わり座禅の時も、物凄く似ていて驚きましたが、女形の声までこんなに似てるのかと!
三部に勘三郎丈の奥様がいらしてました。
でも紅葉狩りが終わって席を立たれてから、その後はお席に帰っていらっしゃらなかったです。
NAO様も書いておられましたが、
はい、酒呑童子が炎で消えるあの部分は・・・
3階から観ていても、ちょっと・・・(^−^)でしたね。
長々と失礼しました。